日本で言う「給食」は、西オーストラリアの公立小学校にはありません。なので、お昼はお弁当持参か、指定業者が毎朝学校で注文を取るランチオーダーか、学校によっては売店や学食(カンティーン)があるところもあるので、そこで毎朝注文する、といった感じになります。
小学校準備クラスや1年生が始まってすぐくらいまでであれば、日本的なお弁当を持っていっても子供たちはあまり気にしない年齢なので特に問題ないと思いますが、その時期を過ぎると、遅かれ早かれ、周りと自分の違いを認識するようになってきて、人と違うことに抵抗を感じはじめるようです。そして、「みんなと同じランチがいい!」と言い出すようになるかもしれません。
ある子供さんは、いつも一緒にいるお友達が日本食が好きだったこともあって、特に抵抗もなく、お弁当に巻き寿司やおにぎりを持っていってた、という場合もありました。子供さんの性格や、一緒にいるお友達によっても違ってくると思いますが、子供さんの要求や小さな変化に親御さんが気付いてあげられるよう日頃から見守ってあげてください。
みんなと同じランチって?
オージーの子供たちの一番人気は「サンドイッチ」だそうです。なかでも、「ベジマイト・サンドイッチ」は大人気で、誰もが食べているオージーの典型的な食べ物です。日本で言うと、「おにぎり」みたいな存在になるんでしょうか?(もちろん、味は全然違いますが。。。)
ベジマイト・サンドイッチと言っても、いたってシンプルなサンドイッチで、単にベジマイト(写真→)をパンに塗るだけとか、ベジマイトとマーガリンを塗るだけなんです。他にも、蜂蜜をのせたり、いろいろは食べ方はあるようです。
ベジマイトというのは、ビール酵母から作られたペースト状のスプレッド(パンなどに塗るもの)で、ビタミンBが豊富なナチュラル・ソースなのだそうです。オーストラリアで1920年代に初めて作られて以来、今ではベジマイトと言えばオーストラリアと言われるくらい代表的な食べものの1つになっています。味的には、コンソメスープの素を凝縮した感じ、でしょうか?サンドイッチのパンやビスケットなどに薄~く塗って食べると美味、だと思います。間違っても、欲張って、チョコレートのようにたっぷり塗ったりすると食べられる代物じゃありませんのでお気を付けを。。。
さて、話はランチに戻りますが、ベジマイトサンドイッチの他にも、レタスやトマト、ハム、チーズなどを挟んだ普通のサンドイッチを持ってきてたり、パスタを食べてたり、前の晩御飯の残りを持ってきてたりもします。その他にも、リンゴやブドウ、スイカ、メロンなどのフルーツ、紙パックのフルーツ・ジュースを持ってきたりすることもあります。Pre-Primary(小学校準備学年)の時には、各自が持ってきた果物を毎朝回収して、先生やアシスタントの人たちがモーニングティーの時間に切って皆で分けて食べていました。
ちなみに、私の子供の今日のランチはこんな感じです。
基本的にはパンとフルーツ(ブドウ)にパックのフルーツ・ジュースの3点です。たまにミニ・マフィンを加えることもあります。それだけで足りるの?って思いますが、あんまりたくさん入れても、食べてくれないと無駄になってしまうので、ちゃんと食べれる分だけを持たせるようにするのが良さそうです。
子供によると、遊ぶ時間がなくなるので、ランチをゆっくり食べていられない、と言い訳していました。(笑)食べるよりも、遊ぶほうが忙しい年頃ということでしょうね。ま、全然食べないよりは良いかなと思います。
それから、パースの夏場はとても暑くなるので、お弁当が蒸れないようにアイスパックがあると重宝します。ランチの時間でも、ジュースとフルーツ、ちゃんとひんやりしてておいしくいただけます。右の写真はパースで売られているプラスチック製のアイスパックですが、持ち運びが少し重たいので、日本で売られている小さめで軽くて何度でも使える保冷剤アイスが使いやすいと思います。
他には、低学年のうちは、Squats型の水筒(サイクリングでも使われているドリンクボトル)にお水を持って行ったりもします。水筒は、授業中とか喉が渇いたときにすぐ飲めるように、自分の机の上に置いているようです。私の子供の場合、Year 1とYear 2の頃は、毎日水筒を持って行ってましたが、上の学年になってからは、冷水が教室近くに設置されていたこともあって、それを利用するようになりました。他の子供たちを見てると、持ってきている子もいれば、そうでない子もいるようです。参考までに、日本で一般的な水筒(フタがコップになっているもの)や蓋を開けないと飲めない水筒は、こぼしやすいせいか、使ってはダメだと言われます。また、どこの学校もドリンクボトルに入れて持っていけるのは、お水のみと決まっているようです。麦茶やその他お水以外の飲み物を持って行った場合は注意を受けてしまいます。たぶん、推測ですが、学校の教室にはカーペットが敷かれているところが多いので汚れ防止、あるいは、床の場合でも濡れるとすべりやすいので、安全性を考えてのことなのだと思います。ドリンクボトルは地元のスーパーでも売っていますが、日本で先に買って用意しておけば、こちらで探す時間が省けますし、種類も日本のほうが多いと思います。
最近では、Thermos(サーモス)、日本で言うところの保温ジャータイプも人気が出てきています。特に冬は、あったかいものをあったかく食べるのが子供たちも喜ぶようです。日本の保温ジャータイプのお弁当箱は、タッパがいくつか入っていますが、この小分けタッパが学校で食べるのには難点で、日本のように教室内の机で食べることはせず、外で適当に座って食べる学校がほとんどなので、小さいものをいくつも広げて食べるスペースもないし、それを片付ける時間も無いので(食べたらすぐみんな遊び始めるので)不人気。でも、このThermosだと、水筒をちょっと太くした感じで、1-2種類をドーンと1つに入れることになるので、持ち運びも便利だし、片づけにも手間取らないので、イイんだそうです(子供の話)。でも、ドーンと、と言っても、470MLくらいなので、そんなにたくさんは入りませんが、軽く一皿分はあるのでちょうど良さそうですよ。
あったかいパスタや焼き飯、ご飯とおかず(ご飯半分とおかず半分をそれぞれ縦に入れて!ご飯とカレーもグッドです)、夏には冷たいフルーツとか入れてもいいですし。ランチも楽しめますし、ご飯もちゃんと食べてくれれば、嬉しいですよね。パースではサーモスの種類があまりないので、日本で先に買っておかれるといいと思います。
ランチオーダーって何?
ランチオーダーは、学校と提携している業者(例えば、学校近辺のパン屋さんだったり、カフェだったり)が毎朝学校に来て、子供たちや親からランチの注文と代金をもらい、その日のお昼の時間に合わせて学校に注文の品を届けるというシステムですが、学校によってはランチオーダーをやっていないところもあります。
ランチオーダーのメニューには、サンドイッチ、巻き寿司、スパゲッティー、マカロニ・チーズ(チーズ・グラタン)、焼き飯、ミートパイ、ソーセージ・ロール、キッシュ、ミルクやジュースなどがあって、平均するとサンドイッチと飲み物で約5ドルくらい。
ちなみに、ホットドッグとチップス(フライドポテトのこと)、ジュースパック(紙パックのジュース)が一番人気なのだそうです。
参考までに、ランチオーダーのメニュー(↓)です。但し、メニューは学校によって違いますので、ご承知おきを。
学食や売店では、どんなものが買える?
学食や売店が学校にある場合(ない学校もあります)、たいていはP&C(日本で言うところのPTAのような保護者と地域の組合)や保護者ボランティアのヘルプで行われています。
学校にもよりますが、平日毎日開いている場合もあれば、週2回や3回のところもあります。開く時間は、たいていが午前中の休憩時間(モーニングティー)と、お昼の時間です。
午前中の休憩時間には、クリスピー(ポテトチップスのこと)、パイクレット(ミニ・パンケーキ)、ゼリー&フルーツカップ、マフィン、チーズスナック、りんご、バナナ、ミロ、ポップコーンなどが売られています。
お昼は、ランチオーダーと内容はあまり変わりませんが、各種サンドイッチ、ハンバーガー、スパゲッティ、巻き寿司、ピザ、ソーセージロール、パイ、ポテトパイ、飲み物、デザート、果物などがあります。
カンティーンのメニューはこんな感じです。(↓)メニューは学校によっても違うので、こちらも参考程度に。
学校にランチオーダーやカンティーン、売店があれば、親にとってはとても便利ですよね。結構たくさんの人が利用しているのもうなずけます。